棚卸システムとは? 種類や製造業の開発事例も紹介

棚卸システムとは?

「棚卸に毎回何日もかかる」「エクセルの在庫データと合わない」「手書きした棚卸表をあとから入力し直すのが手間」。在庫まわりのこうした悩みは、棚卸システムで解決できます。

棚卸システムを導入すると、タブレット等による入力でカウントが速くなり、データの照合やヒューマンエラーの削減も進みます。とくにエクセル管理が限界に近づいている現場ほど、効果を実感しやすいでしょう。

この記事では、棚卸システムの基本と、導入で解決できる課題をまとめました。あわせて、有限会社シーズプランニングが実際に開発した棚卸システムの事例も紹介します。既製品では自社の業務に合わないときの「開発という選択肢」まで、わかりやすく解説します。

\ 無料相談・お見積り受付中 /

あわせて読みたい
業務システム開発とは?基幹システムとの違いや代表例をわかりやすく解説 業務システム開発とは、自社の業務を効率化するシステムを作ることです。基幹システムとの違い、販売管理や在庫管理など種類の一覧、開発の進め方、使われる言語、依頼先の選び方までまとめて解説します。
目次

棚卸システムとは?手作業やエクセル管理の課題を解決する仕組み

棚卸システムとは、倉庫や店舗にある在庫の数量を効率的に数え、データとして記録・照合する仕組みです。紙の棚卸表に手書きして、あとからエクセルに入力し直す従来のやり方は、時間がかかるうえにミスも起きやすくなります。

棚卸システムを使えば、バーコードの読み取りやタブレットへの入力で、数量データがそのままシステムに反映されます。手書きと転記の二度手間をなくせるのが、大きな特徴です。

棚卸システムで解決できる主な課題

棚卸システムの価値は、手作業やエクセル管理でありがちな課題をまとめて解決できる点にあります。代表的なものは次のとおりです。

棚卸システムで解決できる課題
  • エクセルが重く、品目数が増えるほど動作が不安定になる
  • 部品のマスタ管理が大変
  • 手書きした棚卸表を、あとから入力し直す二度手間がかかる
  • 数え間違いや転記ミスで、帳簿と実在庫が合わない
  • 報告用の帳票づくりに、毎回時間を取られる
  • 発注のタイミングや在庫の状況が、リアルタイムで見えない

とくにエクセルは手軽に始められる一方で、品目数が数千・数万と増えると動作が重くなり、ファイル共有時のトラブルも起きやすくなります。棚卸システムなら、読み取ったデータをその場で反映し、帳簿在庫との差異まで自動で照合できます

エクセル管理と棚卸システムで、具体的に何が変わるのかを比較表で確認しましょう。

スクロールできます
比較項目エクセル管理棚卸システム
データ入力手書き→転記が中心で、入力ミスが起きやすいバーコード・タブレット入力で自動反映。ミスが減る
差異チェック目視や関数で手作業チェック帳簿在庫との差異を自動で算出
同時作業ファイル共有のトラブルが起きやすい複数人で作業してもデータが競合しにくい
拡張性品目数が増えると動作が重くなる品目数や拠点の増加に合わせて広げやすい

品目数が数十点程度なら、エクセルでも十分に対応できます。ただ、数百点を超えたり複数人で棚卸したりする規模になると、システム化による時短効果は大きくなります。

棚卸システムにはどんな種類がある?

棚卸システムは、在庫を読み取る方法によっていくつかの種類に分かれます。代表的な方式をまとめました。

ハンディターミナル型

専用端末でバーコードを読み取る方式。大量の商品を扱う倉庫や小売の現場で広く使われています

アプリ型

手持ちのスマホやタブレットのカメラで読み取る方式。専用端末がいらず、小さく始めやすいのが利点です

RFID・ICタグ型

電波で複数の商品をまとめて読み取る方式。同じ形の商品が大量に並ぶ業態で力を発揮します

IoT重量センサー型

重さの増減で在庫を検知する方式。ネジや消耗品など、小物の自動管理に向いています

どの方式が合うかは、扱う商材や現場の規模によって変わります。いずれも「既製の仕組みをそのまま使う」やり方ですが、自社の在庫管理の流れが独特だったり、既存の基幹システムと細かく連携させたかったりすると、パッケージ製品では手が届かない部分も出てきます。

自社の業務に合わせて棚卸システムを開発するという選択肢

既製の棚卸システムが、自社の業務にぴったり合うとは限りません。独自の管理ルールがある現場や、扱う品目が特殊な業種では、パッケージの機能が「多すぎる」か「足りない」のどちらかになりがちです。

そんなときは、自社の業務フローに合わせて棚卸システムを開発する方法があります。必要な機能だけを、現場の使い方に合わせて組み立てられるのが、開発型の強みです。

たとえばFileMakerのような開発ツールを使えば、部品台帳や入出庫の入力画面、棚卸の照合、帳票の出力までを、自社仕様でひとつにまとめられます。既存の会計ソフトや基幹システムとのデータ連携も、業務に合わせて設計できます。

開発型の棚卸システムでできること
  • 自社の業務フローに合わせた入力画面・照合ルール
  • 会計ソフト・基幹システムとのデータ連携
  • iPadでの現場入力とリアルタイム集計
  • 在庫が少なくなったときの警告・アラートの自動化
  • 必要な帳票のワンクリック出力

iPadを使えば、倉庫や店舗の現場でその場で数量を入力し、そのまま集計へ回せます。手書きの棚卸表をなくしたい現場にとって、現実的な解決策になるでしょう。

開発担当者

「今はこれで充分」のスモールスタートから業務の変化に応じてシステムの機能を追加して拡張することが出来る事も大きなメリットです。

棚卸システムでエクセル管理から脱却した製造業の事例

有限会社シーズプランニングでも、実際に棚卸システムを開発した実績があります。ここでは、製造業のお客様の事例を紹介します。

導入前の課題:数万点の部品をエクセルと手書きで管理

ご相談をいただいた時点で、お客様は以下のような課題を抱えていました。

お客様が抱えていた課題
  • 数万点の部品の入出庫をエクセルで管理しており、動作が重かった
  • 以前のシステムは改修が難しく、使い勝手を改善できずにいた
  • 棚卸は手書きした数字をエクセルに転記して集計しており、報告まで膨大な時間がかかっていた
  • エクセルのバージョンによってはエラーが出て、動作が安定しないことがあった
  • 棚卸報告用の帳票づくりの負担が大きかった

開発した棚卸システムの機能

日々の入出庫入力から棚卸、在庫管理、帳票出力までを1つにまとめたFileMakerアプリを開発しました。

システムに搭載した主な機能
  • 部品台帳・社員マスタの管理
  • 入出庫の入力
  • 棚卸の入力
  • 在庫数の警告表示とメール通知
  • 報告用帳票の出力

導入後の変化:iPadで手書きゼロ、その場で集計

システムの導入によって、棚卸と在庫管理の負担は次のように変わりました。

  • 部品の検索から入力までが快適になった
  • 棚卸はiPadでも実施でき、手書きが不要になり、その場で集計できるようになった
  • 在庫が不足しそうなときは警告とメール通知が出るため、発注漏れが一目で分かる
  • 報告用の帳票もすぐ出力でき、事務作業の負担が軽くなった

手書きとエクセル転記がまるごとなくなり、数える端末の上で集計まで完了するようになったのが、この事例の大きな変化です。

開発にあたっては、現場の環境に合わせた工夫も取り入れました。工場内はWi-Fiが未整備だったため、モバイルルータを使ってiPad等の電子端末を利用できるようにしています。iPadでの入力を考え、数値をすばやく打ち込めるテンキーも画面に用意しました。

棚卸システムに関するよくある質問

棚卸を効率化するにはどうすればいいですか?

紙やエクセルの手作業をシステムに置き換えることが第一歩です。バーコード読み取りやタブレット入力を取り入れるだけで、カウント時間を大きく短縮できます。

あわせて、どの棚にどの商品があるかを管理するロケーション管理や、少しずつ数える循環棚卸を取り入れるのも効果的です。

電子棚卸とは何ですか?

電子棚卸は、バーコードリーダーやタブレットなどの電子機器を使って在庫をカウントし、データをデジタルで管理する棚卸方法の総称です。紙の棚卸表と手書きによる従来のやり方に対して、電子的に行う棚卸を指します。

エクセルでの棚卸には限界がありますか?

品目数が数十点程度なら、エクセルでも十分に管理できます。ただし、数百点〜数千点に増えたり、複数人で同時に作業したりすると、動作の重さやファイル共有のトラブルで無理が出やすくなります。

そうなったら、棚卸システムの導入や、自社の業務に合わせたシステム開発を検討するタイミングです。

自社に合う棚卸システムが見つからない場合は?

既製品が合わない場合は、業務フローに合わせて棚卸システムを開発するという選択肢があります。FileMakerなどの開発ツールなら、必要な機能だけを自社仕様で構築できます。

シーズプランニングでも、製造業のお客様向けに入出庫・棚卸システムを開発した実績があります。

棚卸・在庫管理のシステム化でお悩みの方へ

富山の有限会社シーズプランニングでは、FileMakerをはじめとした業務システムの開発・運用サポートをしています。

「エクセル管理を卒業したい」「自社の業務フローに合った棚卸システムを作りたい」といった相談も歓迎です。

\ 無料相談・お見積り受付中 /

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次